アイドルは儚いものなので

ご多忙ごきげんOL

ゆとり世代の産物-Sexy Zone

Sexy Zoneほど「良いゆとり」グループを知らない。

所謂ゆとり世代と言われる年齢のメンバーでグループが構成されており、グループの持つ雰囲気が「ゆとり」という眼鏡からも考察できるSexy Zone。少し前は嵐が所謂ゆとり世代に人気のあるグループと言われたりもしていたが、それとは毛色が異なる。Sexy Zoneはその本体が「ゆとり世代」なのである。

 

ゆとり世代」は穿った見方をされることが多い。「これだからゆとりは…」という目で見られがちだし、なにかにつけて「ゆとりだから…」とすぐに教育課程を持ち出されやすい。ゆとり世代ど真ん中の私自身、嫌な思いをしたことがあるしどうしようもない悔しさを感じたことがあった。しかし私がSexy Zoneに感じる「ゆとり」はそういったマイナス印象のものではなく、むしろいい意味での「ゆとり」なのだ。

 

図太さと寛容さ

Sexy Zoneは神経が図太いと思う。メンバーによって性格の違いはもちろんあって一概に全員がそうだとは言えないが、どちらかと言えばYES、なメンバーは多い気がする。少なくとも“遠慮がち”な雰囲気はない。堂々としていて、負けを恐れていなくて、自分たちならなんでもできると思ってる。ように見える。それは若さゆえの自分への無謀な期待かもしれないが、きっと10年後も彼らはそんな瞳をしていそうだなと感じさせるのだ。大御所にも大先輩にも憶せず同じステージに肩を並べているような顔で隣に立てるタレントは非常に珍しいのではないだろうか。しかしそこに誤った自己評価や無知さ無礼さ、計算高さは一切感じさせず、爽やかな笑顔で許されてしまう。特に圧倒的な「アイドルっぽさ」には堂々たる姿勢が不可欠で、多少勘違いっぽく見えたとしても貫くべき部分である。その純粋な図太さはゆとりの産物と言えそうだ。

 Sexy Zoneは寛容だと思う。それは何事に対しても、言葉の端々や行動の様子から見て感じることで、たとえば宇宙人が現れたときに攻撃する派と仲良くなる派に分けるとすれば彼らは確実に後者なのだ。え、おまえ宇宙人なの!?スッゲー!友達になろうぜ!と笑顔で言えてしまうのだ。たとえが少々ぶっ飛んでいたが、つまり彼らには想定外を楽しむ力があって、異端者を愛する心もあって、何事も社会の尺度だけで決めてかからない自由な感覚が根付いているように思われるのだ。それは優しさになり、暖かさになっている。

 

5人のキャラクターが奔放で魅力的なのは、彼らが自分たちの個性に上限を決めずに自由に振る舞える「ゆとり」だからで、彼らがアイドル性でずば抜けているのはガツガツした泥臭さを持たない「ゆとり」ならではの空気感ゆえ。今回はあえて「ゆとり」である点から彼らの魅力を再確認させてもらったが、なるほどなと頷いて頂けていたら嬉しい。

彼らにはこれから先も「俺らならなんでもできる」と思っていてもらいたいし、いくつになっても宇宙人と友達になれる人であってほしい。